冷え症は女性に多い悩みのひとつであり、成人女性の半数以上は冷え症で悩んでいると言われています。
とくに手足の先や、腰が冷えると訴える場合が多いようです。
女性の場合は、食生活や月経の影響で貧血気味の人が多いこと、筋肉量が男性より少ないこと、女性ホルモンの乱れから自律神経がバランスを崩しやすいことから、冷えが起きやすいと考えられていますが、最近では男性の冷え症も増えているようです。
今回は東洋医学の観点から冷え性をタイプ別にご紹介します。
○陽虚タイプ
・お腹や腰などが冷えていて、特に下半身の冷えが強い
・手足の強い冷え
・頻尿等の尿トラブル
・むくみやすい
陽虚タイプの冷えは、お風呂で温まってもすぐに冷たくなってしまうような強い冷えです。
手首や足首までが冷たくなり、尿トラブルや腰痛などの症状も出やすくなります。
このタイプの冷えは、腎に蓄えられる腎陽気(身体全体を温める作用がある)が不足していることが原因です。
○血虚タイプ
・手先足先の冷え
・肌が乾燥する、唇が荒れる
・顔色が悪い(青白い又は黄ばんでいる)
・めまいがする
血虚タイプの冷えは、陽虚タイプよりも冷えの症状は軽めで、手先足先が冷えます。
肌の乾燥、唇の荒れ、顔色が悪い、めまい、月経時の経血の量が少ない等が症状の特徴です。
また生命エネルギーである気が不足することで血の巡りが悪くなる場合も多く、気虚の症状も併発している場合は合わせて改善が必要です。
気虚の症状は疲れやすい、気力がわかない、食欲がない、おなかを壊しやすい、風邪をひきやすいといったものです。
○瘀血タイプ
・身体の冷え、痛み
・肩や首がこる
・月経痛がひどく、長引く
・頭痛、腰痛
瘀血タイプの冷えは冷えに伴う痛み、ジンジンとしたしびれなどが特徴です。
身体全体を温かい血がスムーズに巡っているのが健康な状態ですが、このタイプは血の巡りが滞った状態で、血行不良のため頭痛や腰痛、肩や首のこりなどの症状が出やすくなります。
当院では冷え性に対してこのように東洋医学の考え方を取り入れ、体質改善を目的としたはり治療を行っています。
つらい冷え、それに伴う様々な症状を改善したいという方はぜひ一度ご相談ください!!